今月の絵　～応接室より～

【作品名】　　チルダイバナ(沈滞花)21

【作家紹介】　兵庫県出身、沖縄県在住のアーティスト。「ノーテーマ」であることをテーマに、制作活動を続ける。「シンプルに素直に『絵画を作り続ける生き方』を全うしたい。またそういう私の生き方が、家族や他者を搾取することなく自律的に持続可能であることも大事だと思っています。」

【作品説明】　タイトルは沖縄の方言「チルダイ（沈滞）」を用いた作者造語。
重なり合うアクリル絵具のレイヤー（層）の中にしか存在しない花を表現。

在住地沖縄の地元新聞のなかに「チルダイ(停滞)している。」という言葉を発見。「物事が滞っているような状態」を表す沖縄の方言とのこと。

物事の滞るようなネガティブな状態から、何か美しいポジティブなものを見つけていくようなイメージと、積層したアクリル絵具の分厚いレイヤー群の中に沈んでいるかたちや色を削り出しながら画面を見い出していくので、二重の意味合いでしっくりきました。