平成27年10月3日 第26号

 約1年ぶりに「社長の日誌」を更新します。

皆様方には大変ご無沙汰をしており、誠に申し訳ございませんでした。

 さて、弊社は昭和41年(1.966年)創業以来、本年9月より五十年目を迎えました。半世紀に渡って「花き流通業界」にお世話になっております事に感謝を申し上げます。

私がまだ20歳、父義夫が51歳、まだまだ血気盛んであった時代に、一農家が時代の変遷を目の当たりにし、世の中の変化に対応すべくこの花き業界に入りました。

 時は昭和39年(1.964年)「東京オリンピック」開催を契機に、都内はもとより、都市近郊でも「宅地需要」が旺盛であり、その為、庭に植える植木類や草花類・野菜苗等の需要も年々高まってきました。

 とても現在では考えられないような、植木や花の需要が発生したのです。

若い皆様方にはとても信じられないような話ですが、これは本当の話です。

昭和40年代は、今から思えば「花き業界(植木・盆栽類含む)の草創期」であったのではないかと思います。

 その後、順調に発展した花き業界も、昭和48年頃よりの「米の減反政策」により、徐々に米から「花生産」へとシフトする地域が増え、花は更に増産傾向となりました。

平成を迎える頃に最高潮に達し、平成10年(1.998年)には全国187市場で5.674億円の販売額を取り扱うまでの業界に発展したのでした。

 その頃、世間では「バブル崩壊」が囁かれ、一般的には「花」が売れる状況にはなかったはずです。しかし、平成2年(1.990年)大阪で開催された「花の博覧会」により、全国・世界から約2.000万人のお客様が来場され、「ガーデニングブーム」の奔りを体中で感じて頂き、その後の旺盛な需要の火付け役となったのでした。

 時を同じくして、「オランダ政府・農務省」より「植物検疫」の簡素化を提案され、日本もいつまでもフラワーマーケットを閉ざす訳にもゆかず、「球根類の隔離栽培免除」をした結果、「ユリ・チュウリップ等」の球根類が大量に輸入されるようになり、切り花業界では更に活況を呈したのであります。

 現在「TPP(環太平洋経済連携協定)」の問題で世界12か国で議論をしておりますが、特に「農産物」の自由化はそれぞれの国で利害が相反する場合が多く、農家の切実な経営問題となりますので中々合意するのも大変だろうと思います。

 しかし、消費者にとっては世界中の比較的安価な美味しい食材が手に入る可能性がありますので、悪い事ばかりではないと思いますが、皆様方は如何お考えでしょうか?

農業関係では昔は地域の中での競争がありました。それが市町村単位での競争、そして都道府県ごとの競争、現在では世界との競争の時代になっています。

アメリカや中国がくしゃみをすれば、すぐに風邪をひくのが「日本や新興国」でないでしょうか?

国内に出回っている切花のカーネーションは50%が輸入品で占められています。

お盆やお彼岸商戦、母の日商戦にはなくてはならない商材になっていますよね!!

 本年の8月お盆、9月お彼岸商戦に菊類の中で特に「スプレー菊」が大幅に不足しましたが、原因は何でしょうか?

輸入商品の中で「スプレー菊」も扱い本数の多い方ですが、生産地の「マレーシア」で大変な事が起きているそうです。

 「キャメロンハイランド」と言う、高地(1.000~1.200m)で生産されていますが、東南アジアやオーストラリア・ニュージーランド等からの引き合いが強い為、増産に必死だそうです。その為、山地を切り崩し新たに農場を造成し、生産をされているのですが、不法に農場を造成する人たちがいるようです。又、農場で働く作業員の人たちも近隣諸国からの「不法入国」の人が大勢いるようで、マレーシア政府ではこの取締りを強化しているとの事です。

 その為、不法農場、不法入国者が排除され、生産量が大幅に減産せざるを得ない状況になった…のが大きな原因です。

 国内の需給バランスで「価格(相場)」が形成されていたのが、最近では世界に目を向けて情報収集しないと、流通が見えない時代になりました。

 今後も全社を挙げて情報収集、情報発信を心掛け、皆様方の期待に応えられる卸売市場を目指して努力する所存ですので、今後とも宜しくお願い申し上げます。